執愛小話3

明日朝から健診だから早く寝ないとアカンのにずっと書いてたーーー🤣笑

しかも夜には友達が家に来る予定でご飯も作らんといかんのにw

はよ寝ます〜w

 

私が貴方の王子様‪‪❤︎‬

 

アルフにもたれ掛かり、ようやく教室から出たところでこの長い廊下や階段を使って下まで降りなければならないのかと思うと絶望した。

脚の付け根からくる刺激はもちろんさっきのエッチよりかは弱いっちゃ弱いけど、学校でこんなプレイしてるっていうことに恥ずかしさが増して余計に体が敏感になって感じやすくなっていく。まだ今は全然周りに人はいないからいいんだけど、下に降りるにつれて生徒の数が増えていく。

出来るだけ平然を装って、先生の隣を歩いてるだけの自分を演じてはいるけど‥所々でオモチャの振動を強くさせられる度に、ちょっとだけビクンッと肩を跳ねらせる仕草を見せてしまう。ダメだ‥いくら学校が終わったとはいえ、まだ教室に残っている人たちはそれなりにいる。

 

人の目を気にして周りをキョロキョロさせている私に対し、隣でアルフは涼しい顔して「楽しそうですね‪‪❤︎‬」と小声で囁いてきやがるからムカつく‥。楽しいわけねーだろ!

息をあがるのも我慢しつつ、手すりを使って何ともなさげな表情で階段を一段一段降りていくしか出来ない。先生という名の化物が隣にいた割には誰からも怪しまれずにようやく一階まで降りることになんとか成功。しかし、隣にいたアルフが私から一歩二歩と距離をあけたあと、クルリとこっちに体を振り向かせてニコッとしながら「では先に戻ってますね‪‪❤︎‬」と楽しそうに伝えてきた。

 

「ほ、ホントに私置いてく気なの‥!?」

「頑張ってください!」

「せめて下駄箱まで着いてきてよぉ‥!」

「オモチャの強度はMAXにしておきますので‪‪❤︎‬」

「人の話しを聞けぇ!」

では、とだけ口にしてホントに行っちゃったアルフ。

え、え?ウソでしょ?マジで一人‥?

軽くパニクっていると、下半身を刺激するオモチャが急に強さを増した。強すぎてビックリしちゃったせいで、思わずカバンを落として体を前屈みにしてスカートの裾をギュッとしてしまったけれど‥幸い周りには人の気配はないのでそこは一安心していい‥のだろうか。

 

落としたカバンをなんとか拾い上げ、下駄箱までヨロヨロとした足取りで向かう。ここにも人が誰もいないからいいんだけど‥‥。外に出てからが勝負かもしれない。まだ部活している生徒たちが結構いるし、帰りの生徒たちもポツポツいる。校門までが遠い気がする‥

はぁー〜‥‥と盛大な溜め息をつきつつ、下半身からくる気持ちよさをなんとか耐える。唇を噛み締め、意を決して外へと出てみせた。

 

「っ‥」

大丈夫。誰も私のことなんて見てないし、気にしていない。

だから‥お願いだから誰も私に気づかないで。

 

カバンを持つ手に自然と力が入ってしまう。下を俯き、ヨロヨロとした歩き方もなるべくまっすぐ歩くように努力してみせた。校舎から校門までそう遠くはない。だからあと少し‥もうちょっとの辛抱だからっ‥

やっとの思いで校門前まで辿り着く。ようやくここまで来れたのだと思ってホッとした瞬間に気が緩んだせいなのかは知らないけど、下が濡れまくっていたせいで太ももにつうぅ‥っと流れ出していく感覚が伝わってきてしまった。

ヤバっ!?と思い、思わずスカートで太もも回りを必死に隠そうとしてしまい、下を見ていなかったせいで段差にちょっとだけ躓いてしまい「あぁッ‥!?」となんとも言えない声が出てきてしまった。
私の声で帰りの生徒たちが何事か?と何人もこっちを見てきて、色々と「終わった‥」と思った矢先。

 

フワッと浮く私の体。

な、なに?

そう疑問に思ったけれど、その答えはすぐに分かった。

 

「大丈夫ですか?」

「あ、アルフ‥ッ?」

 

いつの間にやら目の前に現れた化物。

しかも倒れそうになっていた私を軽々と持ち上げてお姫様抱っこの状態になっているせいか、それを見ていた学年も違う女子たちが数人、キャアッ!と黄色い声をあげているのがなんか聞こえた気がした。は、恥ずかしい‥

周りには私を危険から助けた王子様という風に見えているんだろう。でもこの王子様とやらは私に対してエロいことばっかしてくる本人で、今もまだオモチャの振動が止まる気配はない。

だけどコイツがまた目の前に現れてくれた安心感からなのか、顔を今よりもっと赤くさせて思わずギュッとしがみついてしまい熱い吐息も漏らしてしまった。足もモジモジさせて「アホ、バカぁ‥!」と悪態をつく私を見てアルフは満足そうに「帰りましょうか‪‪❤︎‬」とだけ呟く。そこでようやく下半身の刺激は止まった。

 

少し離れた場所に停めてある車までお姫様抱っこされて、結構恥ずかしい思いはしたけど‥もういいや。

助手席のドアを開けてくれて、なぜかフラットになっている座席に座らせてくれてアルフは運転席に座る。私が疲れてるのを気遣って座席倒してくれてたのかなぁ‥?

そう思って車を発進させたアルフの横顔を見つめていると、コイツは「どうでしたか、オモチャの感想は?」と笑顔で尋ねてきやがった。それにムカついたからちょっと恥ずかしいけど自分自身でオモチャを引き抜いてしまうと、アルフは哀しそうにしながら「あ〜。取ってしまうなんてもったいない」とわざとらしく呟く。

 

「んもーー‥!アンタってなんでこんな事ばっか私にさせてくるワケ!?」

「幸華が拒否しないもんですから」

「ぅぐ‥」

思わず言葉を詰まらせてしまった。

「図星ですか!可愛いですねぇ幸華は‪‪❤︎‬」

「そんなんじゃないもん!」

「では私が去ったあと、トイレにでも行って自分で取ってしまえば良かったのでは?」

「ッ‥ーー!?」

そうアルフに指摘されたけど‥‥まったくもってその考えが頭になかった。

こんな自分に愕然としたし、それと同時にめちゃくちゃ恥ずかしくなった。私はこの状況を本心では楽しんでたってこと‥?そ、そんなはずがない‥!イヤだ、認めたくない!!

両手で顔を覆い、アルフがいる方とは逆の向きに体ごとそっぽを向けると隣で楽しそうにしている化物の声が聞こえてくるけど、私の家に着くまで全部無視しといた。

 

家まで送ってくれたはいいんだけど、なんかもう無気力すぎて動きたくない‥‥

仕方ないですねぇ、と口にしたアルフはなぜかお兄ちゃんの姿になったかと思うと私を車から降ろしてからシレッと我が家に潜り込んでしまった。今お母さんがいる時間帯だしお兄ちゃんはバイトの日だからちょっと心配になったけど、お母さんは台所に立っていて私の「ただいまぁ〜‥」の声に「おかえり〜」という返事だけが向こうから聞こえただけで、特に怪しまれずにアルフは我が家へと侵入成功させた。見つかったとしてもお兄ちゃんの姿だから言い訳はなんとでもなるし。

アルフは自分の靴だけを持って、私をそっと二階の自分の部屋にまで連れて行ってくれるとそのままベッドまで運んでくれた。こういうとこは優しい奴だ‥

そして小声で私に向かって「では、私は帰りますね‪‪❤︎‬」とだけ言い残して、いつも通り額にチュッとキスを落としてから私の部屋の窓をガラッと開けると、ニコッと笑顔を向けたあとはそのまま飛び降りて帰っちゃった。その行動にちょっとビックリしたけど、まぁアイツのことだから大丈夫でしょ。

 

フッと窓から外を覗けば、既にもう車に入り込もうとしていたアルフが私を見上げては手を振ってくれている。それに対して私もバイバイとだけ伝え、アルフの車が視界からなくなるまで見送るだけ。

今の一連の流れを誰か他の人間に見られていたらヤバい奴だと思われそうだけど、そこら辺はアイツも長年生きているから多分大丈夫なんだろう。

なんっか今日はひたすら振り回されてたような気がするわぁ〜‥。
んまぁ、でも私も悪い部分あるからアイツのことあんま責められないしなぁ。アイツが傷ついてるかどうかなんて‥考えもしてなかったかも。本当に傷ついてるかは不明だけど、フツーは前の男のことを自分の好きな女が庇ってるような発言でもされたら嫌な気分になるのは当たり前‥か。

ちょっと私が無神経すぎたかな?

 

‥とはいえやっぱりその状況を楽しんでるようにしか見えなかった今日のアイツを思い浮かべると、アルフの性癖は歪み切っているのは間違いない。

そして私も私で自分でも気づかないうちにアイツの色に染まっていることも驚愕だった。

 

。。。

 

次の日の学校で、はぁ〜‥とデカい溜め息を吐いている私を見て昨日の事情を知っている友達が「昨日なんかあったの?」なんて聞いてくるから、テキトーに「まーね〜」とだけ返しといた。

帰りの掃除の時間をテキトーにやりながら窓の外を眺めながらサボっていても特に誰もなにか言う人はいない。だってみんなもテキトーに掃き掃除とか雑談してるだけなんだもん。

アイツもう迎えに来てるかなぁ。

 

「私がアイツと二人きりで会ってたのが思いっきりバレててそれが相当気に食わなかったみたいで、彼氏にめーっちゃくちゃヤキモチ妬かれたわ」

「そりゃそーでしょお。怒られはしなかったの?」

「‥怒ってはなかったと思う、けど。少しは傷ついてるかもしれない」

「逆の立場だったら嫌だもんね〜」

「‥だね」

私はアルフが過去の女の人のことを話しててもまったく嫌な気持ちはしないんだけど‥ね。私がちょっと特殊なだけなのかも。

やがて掃除が終わり、当番だった人たちもサッサと帰る人もいれば部活に行く人、教室に残って友達とお喋りを続けてる人とそれぞれ。私もアイツが待ってるから帰ろうとした時、廊下でまた元彼が待っているのが見えてしまった。げっ‥と思わず口に出てしまったのを友達が聞いてて、めちゃ笑われた。

そして元彼に向かって友達が「お前も懲りないね〜!幸華も迷惑してるからやめたらー?」なんてケラケラしながら軽く説教をしてくれたのは有難かったけどね。その言葉を聞いた元彼は「迷惑か?」なんて恐る恐る聞いてくるバカ。

 

「私のことが好きなら私のことも考えて」

「あ、おい‥!」

それだけを言い残して友達と廊下を歩いて行けば、後ろから呼び止められたけど無視して帰ってやる。これ以上関わると私とアイツの為にもならないし。

だけど向こうも諦めてくれないようで、私が行ったあとをのこのこと着いてくるのが分かる。それを見て友達が「アイツストーカーじゃん、やば」とニヤニヤと笑って楽しんでいる様子。ハァ‥もうお願いだからこれ以上関わってアンタのこと嫌いにさせないでよ。こっちは円満に別れたかったから傷つけないようにしてたのに。

 

校門から出れば、向こうの方にいつもの車が停まっている。

だけど今日は始めからアルフが車の外で待機していたのがいつもとは違った光景。友達に「彼氏さんに追い返して貰ったら?」とジョーダン半分のことを言ってくれたけど、私も実際そうして貰おうかなって考えてたとこなんだぁ。だからそれに同意の返事をしてみせれば、友達が笑いながら「じゃあその様子見てるね」なんて楽しげにしていた。

 

「ただいま」

「おかえりなさい、幸華‪‪❤︎‬ あ、幸華のお友達さんも学校一週間お疲れ様です!」

「ありがと〜!」

車にもたれ掛かりながら腕組みをして私を笑顔で出迎えてくれたアルフだったけど、私の後ろの方をすうっ‥とした視線を向けるとアルフの表情が私にしか分からない程度には豹変したのに気づく。あー‥こわっ。だから私の後ろなんか着いてくるなよ〜バカ野郎‥どーなっても知らんぞ。

 

「幸華‥」

「だからぁ、‥なに?私のことも考えてってさっき言ったよね?てかアンタ彼女さんどーしたの?ほったらかしで可哀想じゃん」

「アイツ今日は友達と買い物しに行くって言ってたから‥」

「あっそ。じゃ、私も帰るから」

「ちょっと待ってくれよ‥!」

私を引き止めようと、一歩をこちらに踏み出そうとしてきた元彼の目の前に間髪入れずアルフが割って入ってきてくれたお陰で元彼が私に近づくことはなくなった。ていうか今の彼氏が目の前にいるって分かってんのに私に話しかけてくる度胸だけは凄いし認めてあげるけどさ。

それでもこうもしつこいと気持ちが今まで以上に冷めてくるのも事実。‥嫌いにさせるなって言葉で伝えなきゃダメなの?

 

「こんにちは、幸華の“元彼”さん!」

「なっ‥」

「私は今幸華とお付き合いさせて頂いてる者です!幸華は本当にとても可愛らしくていい子ですよねぇ!その気持ちを貴方と共有出来そうで嬉しいのですが、やはり今は何も関係のない貴方がこの子の回りを付き纏わられると私も不安ですし、幸華のことが未だに好きであればこの子の気持ちを優先してやって下さいませんか?」

「お、お前がソレ言うのかよ」

「それはそうでしょう、今は私が“彼氏”なんですから!」

ニッコニコと満面の笑みで相手に追い討ちをかけているアルフ。言葉遣いが丁寧だし、大人としての余裕とやらもあるせいか自分と相手との格差を見せつけている状況。

ホントは殺してやりたいくらいはらわた煮えくり返っているだろうに‥

 

「貴方にも彼女さんがいるのでしょう?彼女さんのことをよく考えてやってくださいね。こんな事を続けていたら、本当に大切な人を傷つけてしまいかねませんよ?」

「お、俺は別に‥。その、幸華のことが気になってただけで‥」

「それでしたら私が幸華のことをとーっても大切にしていますからご心配なさらずに!将来のことも考えていますし、貴方が不安になることなど何一つとしてありませんよ!大丈夫ですっ」

「っ〜‥」

「おや、何か言いたげですね?」

「さ、先に幸華と付き合ってたのは俺だからな!?俺のが幸華のことを大切にしてやれてたはずだし‥」

「ですけど、振られたのでしょう?今付き合っているのは私ですからね。恋愛に先や後もありませんよ?」

「そ、そーかよ‥っ」

「もし先に、という優劣をつけるのであれば私の方が先に幸華に目を付けていたとは思いますけどねぇ‪‪❤︎‬」

「へ、へ〜‥」

「しかし先に幸華を取られたのは事実なので、そこはもう仕方のないことですね。ですから、これからも幸華のことを手放すことなく必ず幸せにしてみせますから、貴方は貴方の大切だと思う人と生きてくださいね!‥言っときますが、これ以上私たちに迷惑をかけるようでしたら高校生相手でも付き纏いやストーカーの類いで警察に通報するのも視野に入れますから。なので、気をつけてくださいね?」

「ッ‥!?」

「私は幸華を貴方から守る権利があります。これ以上幸華に嫌われたくなければ、もう今後一切関わらないことですね。私から言えるアドバイスはこれくらいです。それと、私は残念なことに“鼻がいい”ので貴方が幸華と秘密裏に接触したとしても私にはバレているものだと思ってくださいね?浮気‥などという戯けたことを考えているのでしたら、容赦なく鉄槌を下すつもりですのでよろしくお願い致します」

「大人が子供を脅すんかよ‥!?」

「言ったではありませんか。私は幸華を守る権利があると。理解して頂けましたか?」

「‥‥。」

 

アルフが背中をこっちに向けているからアイツが今どんな顔をしているかは分からないけど、なんとなく想像はつく。さっきまでの明るかった声のトーンも二つか三つくらい途中で落としながら言葉を続けていたから、これでようやく釘さしは終わった‥はず。

最後にアルフが尋ねたセリフに対して元彼は何かを言うでもなく、アルフを睨みつけたかと思うとそのまま私の横を通り過ぎてこの場から立ち去ってしまった。うーん‥なんか煮え切らない態度だから若干不安だけど、アルフのこの脅しは暫く効くはずだからまぁいっか。ていうかちょっとやり過ぎな気もしなくはないかな?って思っちゃってるくらいだった。

隣で見ていた友達も「彼氏さんすっごー‥。敵に回したくないタイプだわ〜」と感心してるのかなんなのやら。

 

「あ、ありがと‥」

「えぇ、お礼はいいですから帰りましょうか」

「うん‥」

「じゃーね、お二人さん〜。また来週ねー幸華ぁ!」

「うん、ばいば〜い」

「‥‥。」

少しだけ目の黒色が増してるアルフのこの表情。めっちゃコワいけど、助けてくれたのには変わりないから車の助手席側のドアを開けてくれたので、そのまま車に乗り込むしかない。しかも今日は金曜日だからいつも通り、コイツの家へと向かう予定。あー‥

運転席に座り込んだアルフはというと、フッと何かをバカにしたとでも言いたげな顔を作ってイラついているのがビシビシ伝わってきてしまうレベル。これは‥プレイの一貫として嫉妬を楽しんでいる、とかいうアレじゃない。このイラつきはマジだわ‥

車を出してから数分、なんて声をかけていいのか分からずオロオロしていると突然アルフが「今日、お兄様や桜井様と高見沢様は暇していますかねぇ?」と前を向いたまま私に問いかける。

 

「えっ‥!?わ、分かんない‥。ちょっと待ってて、電話して聞いてみるからッ」

「えぇ、お願いします」

急になんだろ‥。よく分かんないけど、理由を聞けず結局お兄ちゃんに電話をしてみるけど繋がらないなぁ‥。まだ授業受けてる時間かな?

出ない、とだけ伝えれば「そうですか」と一言返ってくるだけ。ひーー‥っ!お兄ちゃん早く折り返しの電話してくれ〜〜!!

‥とか思いながら内心泣いていると、ブーブーッと鳴るスマホ。バッと画面を確認したあと、お兄ちゃんだって分かってからはすぐに出て「お、お兄ちゃんと高見沢さんと桜井さんって今日空いてる!?」と大声で話してしまい、電話口でお兄ちゃんがビックリしながら「うるせぇな!」と怒られたけど‥それより早く返答して!

 

「今日はバンドの練習しようかって話してたから空いてるっちゃ空いてるか?」

「ア、アルフがなんか三人と会いたがってるからさ〜!」

「俺らと?なんで?」

「なんでって言われても‥」

私も分かんないし‥

だから仕方なくスピーカーにしてみせて、隣にいるアルフと会話して貰うことにした。

「お兄様、大学お疲れ様です!今日はバンド練習終わったあとに何も予定はありませんか?」

「うん、ないよ〜」

「それでしたら私の家に来て皆さんで飲みませんかっ?」

「え、行くいくー!てか練習なんかいいから化物さんの家行きてーわ!多分アイツらもそっちのが食いつくと思うんで」

「今皆様は大学におられるのですか?」

「うん、いるよー」

「ではすぐに迎えに行きますので待っててください!」

「え、いいの?じゃあよろしく頼んますぅ!」

「はい、着いたらまた幸華の方から連絡させますねっ」

「は〜い!」

 

大人特有の酒を飲まないとやってられないっていうアレか‥

私が未成年で律儀にお酒は飲まないでいるからお兄ちゃんたちを誘ったってワケね、納得。

 

「あ、あのぉ〜‥」

「はい?なんでしょう?」

「もしかして‥めちゃくちゃイラついてる‥?」

「もしかして、ではなく本当にイラついておりますが?」

「ご、ごめん‥」

「心の中ではとても幸華には聞かせられない言葉ばかりが暴れていますよ。鎮めたいのですが、中々鎮まってくれなくてついお兄様たちを頼ってしまいました。幸華との二人きりの時間を過ごす予定でしたのに申し訳ありませんね」

「い、いやっ。それは全然いいし気にしてないから‥」

「あの男‥幸華の初めてを貰ったのが自分だとでも言いたげな表情をしていましたからねぇ。可哀想に、貴方ではなく私が先ですよと言いたくて堪らなかったんですが流石にあんな場所で言うのも幸華に恥をかかせるだけですから言わなかっただけですが」

「ありがと‥気を遣ってくれて。そんでもってごめんね‥」

「あー、久しぶりにこんなにもイラつきますねぇ。しかしあの男の言う通り、幸華と先に付き合っていたのは事実ですし。なんというか、別れたあとでもここまで幸華のことを想っていることに腹の虫がおさまりません。あまつさえ特に好きでもない女性と適当に付き合っていることにも腹立たしい。私の言葉に対して、最後に返事をしなかったことにも引っ掛かりがありますし」

「そ、そう‥なんだ」

「私のこと子供っぽいと思ってます?」

「いや‥別にそんなことは‥」

よーやくチラッと私の方に視線を流したかと思えば、アルフは「何度も言ってますけど、」と言葉を続ける。

 

「私は強欲の塊みたいなものだと、そう言いましたよね?」

「うん‥言った」

「言葉や態度はなるべく紳士的でいようとは心掛けていますが、貴方が思っているほど私は大人ではありませんから」

「‥そう、かなぁ?私には立派すぎるくらい出来た奴だとは思ってるけど‥」

「ありがとうございます、幸華。ですが私は貴方のこととなると正直見境なく近づいくる者たちを殺したいと発言するレベルの男なんですよ?これのどこが出来た大人だと言うのです?」

「それは、まぁ‥確かに物騒だなぁ‥とは、思う。でも、私は嫌だと思ったことないよ‥?」

「優しいですね、幸華は。その優しさが余計な虫たちを寄せ付ける餌になってしまっているんですかねぇ。私ももっと目を光らせていないとふとした瞬間に貴方を奪われかねませんね」

「でも‥人間には感じない体じゃん?私は‥アンタとのエッチが一番好きだから‥ね?」

「本当に貴方は可愛いですねぇ。今の発言で少しは私の心も浄化されたような気がしますよ」

「でもまだイラついてる‥?」

「えぇ。今日はお酒の飲めない貴方を置いてけぼりにさせてしまうかもしれませんが、明日はしっかり埋め合わせしますので」

「そんなの気にしなくていいよっ。お兄ちゃんたちと飲んで発散させてね‥?」

「そうさせて貰います」

こんな会話をしているうちにもお兄ちゃんたちが通っている大学が近くなってきたので、私はお兄ちゃんに一言「もうすぐ着くよ」とだけ連絡を入れておいた。

 

あぅー‥。私、元彼のこと気にしすぎてアルフの気持ち蔑ろにしてたのかなぁ‥?

まさかこんなにもイライラさせてしまっていたとは思ってもみなかった。これは私の落ち度だからなんにも言えないけどさ‥

好きだった元彼のことを傷つけたくなくて、気を遣いすぎていたせいでアルフがこうなっちゃったのは私のせいじゃん。今はこの化物の方が元彼なんかより、ずっと大事にしてあげなきゃって思っている相手なのに‥

私、ホントなにやってんだろ‥

自分が情けなさすぎる。

 

アルフに申し訳なさすぎてめちゃくちゃ落ち込んでいる間にも、車は大学の手前までやって来てしまい、待っていたお兄ちゃんたちが私たちに気づく。

お兄ちゃんたちを出迎える為にアルフはいつもの笑顔を無理やり作ってみせて、車の外に出て行った。周りに人はいないっぽいから顔は高見沢さんのままだったけどね。

 

はぁ‥。今日はお兄ちゃんたちが居てくれて逆に良かったのかもしれない。

 

 

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