執愛小話4

今日さー、やっとモスの真鯛カツバーガー食べれたんよ〜!噂通り美味かった!

金曜日に再販されたばっかで、またすぐに売り切れる前にどーしても食べたかったから1回はちゃんと食べれてホント良かったー!

私、ハンバーガーでフィッシュ系頼んだのマジで生まれて初めてかもしれないw

だってお肉食べたいんだもん🤣笑

 

飲まないとやってられません

 

お兄ちゃんたちを拾ってから、スーパーで色んなものの買い出しをして(高見沢さんとは双子っていう体にして)そのまま山の方にあるアイツの家へと向かった。そいえばお兄ちゃんもこっちの家に来るのは初めてだっけな。桜井さんと高見沢さんは家の広さにビビってたけどその後はフツーにテンション上がってはしゃいでた。

アルフが桜井さんの姿でお酒のアテの料理をせっせと作っている間、三人も買ってきたおつまみやお惣菜やお菓子とかを並べて出してはワイワイやってる。桜井さんに至ってはキッチン広くて羨ましい〜!と口にしながら、先に料理してワインを飲みながらご飯を作っていたアルフと一緒になって何かを作っていた。その様子をお兄ちゃんと高見沢さんが見て「二人の桜井が料理してる」とか言って笑ってたね。

 

ようやく一息つき、さー食べよう飲もう!と男たちがなっている中私はソファーの端でちょこんと座ってジュースを飲みながらそれを眺めているだけ。アルフがこんなにも近くにいるのに、私のことも気にせずお兄ちゃんたちと飲み食いしてるとなんか‥ほんのちょっとだけ寂しい気分になっちゃった。

もちろん料理は美味しいし、好きなもんを好きなだけ食べられるこういうのは楽しいとは思うよ。だけどお酒飲んでない私からすれば、イマイチみんなの盛り上がりについていけない。お酒飲めないから仕方ないけどさ‥

なんか四人で楽しそうにしているのが羨ましい。私もお酒飲めたらいいのになぁ。そんな事をボーッと考えていると、アルフと桜井さんが早飲み対決し始めてお兄ちゃんと高見沢さんが囃し立てて騒いでいる。お酒飲めるのは羨ましいしテンション上がって騒ぎたいけど、飲めないこっちからしたら声うるさいし若干冷ややかな目で見てしまう。

まぁでもアルフが今日は発散出来ればそれでいいんだけどね。私が文句言える立場じゃないし。

 

四人の会話を聞いて盛り上がってる様子を眺めながら一人もくもく料理やお菓子を食べるだけの時間。ジュースも結構いい値段のフルーツジュースを買ってくれたから美味しいしお腹は満足してるけど、私が入り込む隙間ないな〜。

つまらないからアルフたちに向かって「お風呂先入ってるね」とだけ伝え、バスルームへ向かおうとした時にようやくアルフが「お湯はもう張ってありますので!」と明るい声で言う。うん‥ありがとね。

 

一人でのんびりボーッとお風呂入ってる時間。

出ても私はやる事ないから一時間くらいかなりゆっくり入ってた。色々考え事してたけど、私のせいでこうなってしまった訳で‥慰めてやることも出来ないなんて無力すぎない?

お風呂入ってる間に何回溜め息ついてたんだろう。やっとお風呂から出て髪を乾かしてからみんながいる方へ戻ると、なぜかアルフとお兄ちゃんが居なくなっていた。あれ?どこ行ったんだろ?
酔ってる桜井さんと高見沢さんが二人でテレビつけてニュース番組観てはなんか言い合ったりしてるその横で、私もちょこんと座ってみせる。

 

「ねーねー、お兄ちゃんとアルフは?」

「二人なら向こうのテラスに行って飲んでるっぽいよ」

「へ〜‥。なんで?」

「さぁ?俺らもよく分かんないのー」

「ふーん‥」

桜井さんは飲み続け、高見沢さんはおつまみのアーモンドをポリポリ食べながら二人のことを教えてくれた。テラスが見える向こうの窓に目を流せば、確かにあっちで二人して飲んでる姿が見える。

‥なに話してんだろ。

 

「ね、ねぇねぇ!二人にちょっと聞いてもいい?」

「んー?」

「どしたのー?」

「ふ、二人って‥その、‥下ネタってヘーキ‥?」

「ブフッ!」

「お!?お、おぅ‥!男だしね、俺らも‥!」

「てか急にどしたの幸華ちゃん‥?なんか一気に酔いが覚めたわ」

妙に狼狽えてる二人。んまぁ、いきなり私がこんな会話振ってきたらビックリするに決まってるよねぇ。

 

「あのさ‥ここに痕あるの分かる?」

そう言って二人にうなじを見せる為に髪をかきあげてみせた。

「あ、分かるよ。てか凄いくっきりとした‥これは歯型?かな」

「どしたのソレ?痛くない?」

「全然痛くはないよ。ていうかコレ、アイツが自分のものだっていう証の為につけた噛み痕だし」

「えっ?化物さんがつけたの?」

「そー。この痕のせいというかお陰というか、私人間には一切感じない体になっちゃってるんだよねぇ」

「へ?感じないって‥」

「化物さん以外の人間には全く?」

「うん。私が浮気したり別の男のとこにいかないようにする為の対策みたいなもんだと思う。だからさ‥他の男に取られるとかそんなに心配することってないと思うんだけど‥アイツにとっては違うのかなぁ?」

「げ、現実味がないから人間の俺らにはなんとも言えんけど‥。化物さん的には幸華ちゃんが他の男に心変わりされても困るし、その痕がついてないと相当不安にさせちゃってるとか?」

「んっ‥」

あー、そっか。アイツがここまでするのも、私のことまだ信用し切れていないって意味なのかも‥

 

「幸華ちゃんはその痕がなくても化物さん以外の男にいくつもりはないんでしょ?‥でしょ?」

「えっ?う、うん。こんな真剣に私のこと好きっていうか想ってくれてるのも分かるし、アイツと離れるつもりなんてないよ。アイツも私を手放さないと誓うって言ってくれてるけど‥とは言ってもアイツもたまーに言ってるけど、私が本当に誰かに心変わりしたらその時は諦めますってさ」

「そーなんだ‥?」

「そう言われる度に私が他の男のとこにいくとでも思ってんのかなー?ってなっちゃうけど‥やっぱアイツなりに不安で心配って意味かぁ。私さ、一回だけアイツ以外の化物に襲われて拐われそうになったことがあるんだよね」

「えっ?それ坂崎知ってんの?」

「うぅん、詳しくは知らない。だからナイショね?」

「お、おう」

「この痕って人間には効くけど、他の化物相手には効かないんだって。だからその時襲われた時は確かに‥気持ちよくはさせられたけど、でもやっぱり私はアルフのがいいと思ったんだ。だからその‥正直、アイツと離れてた期間あったじゃん?あの時だけは痕がなかったんだけど、人間の男相手とヤってもあんま気持ちよくなれなかったっていうか‥。アイツとのエッチが気持ちよすぎて他の男に靡くとか考えられないんだよねぇ〜、なーんて」

「結構ぶっちゃけるね幸華ちゃん。てか、化物さんってそんなにテクニック凄いんかぁ‥」

「金持ちで紳士的だし誰に対しても優しいうえに夜も大満足させてくれるとか‥俺らが勝てる要素なくね?いい男捕まえたね〜幸華ちゃんも」

「だって相手化物だもんっ。だから二人は気にしなくていいと思うよ?」

「もう比べる土俵にすら立ててないから気にしてもしゃーないしな〜。つか、幸華ちゃんも人間相手とも一応ヤってるんだ?あ、今までは人間でも大丈夫だったのに化物さんと出会ってから狂わされた的なやつ?」

「んー‥?というか、私の初めて奪ったのがアイツだし‥‥」

「えっ!?そーなの!?」

「そ、そーだよ。まぁあの時はほぼ無理やりって感じだったけど‥」

「え?あ、お、おぅ‥?」

「あっ、別に心配しなくていいからね!?私もあの時のこのこ着いてきて悪かったとこもあったし‥!だからアイツのこと責めないでやって!」

「さ、幸華ちゃんがそう言うならいいんだけど‥」

「あんま知らない人に着いてっちゃダメだよ‥?坂崎も家族の人も心配するから‥」

「ご、ごめんなさい‥!あの時のことは自分でも反省しなきゃいけないってのは分かってるから‥!でも、あの時アイツと出会ってなかったらこんな風にはなってなかったんだよなぁーって思うと不思議で‥。アルフと出会ってから学校の男子と一人付き合ったんだけどね、でもやっぱりダメだったんだ。ちゃんと元彼のこと好きだったんだよ?だから大丈夫だろうと思ったんだけど、‥いざその時になったら結局アイツの言った通り全っ然気持ちよくなくてさ。あー‥コレマジなやつだってなったもんで‥」

「へー?学校の男子と付き合ったことあるんだね?」

「そう‥。だから今日それが原因でアイツ飲んでないとやってられない状態にさせちゃったワケ」

「元彼となんかあったんだ?」

「告白してきたのが向こうで‥だけど結局好きになっても相性悪いどころの問題じゃなかったから、元彼のことをあの時はちゃんと好きだったからあんまり傷つけない理由で振ったの。でも元彼が納得してなくて、他の子と付き合ってんのに未だに私に未練あるらしいんだ。それを昨日、二人きりで話してた時初めて言われて‥」

「あー‥それを知って化物さんは面白くないと?」

「うん、まぁそんな感じ?私が元彼のこと庇ったりするのが気に入らないみたい。今日もみんな拾う前に元彼に対してアルフが直接会って釘さしてたけど、向こうの態度もちょっと悪かったし‥アルフってああ見えて内心かなーーり黒いところもあるからね‥。みんなが思ってるより嫉妬深くて心配性で私に対する執着心も凄まじくて‥私に近づく人は全員殺してやりたいって平気で言っちゃうくらいヤバい奴なんだ。

それがアイツの性格なのか、そういう種族特有のものなのかは分からないけど‥私自身それが嫌だなんて思ったこともないし、寧ろ嬉しい気持ちのが強くて‥。そう思ってるのに私、アイツの気持ちを蔑ろにして傷つけてた。ちゃんと言ってあげてたらこうはならなかったと思っても、私あんまり素直になれない性格というか‥だからアイツを不安にさせてるんだよな〜って思っちゃって。やっぱり私のがダメだよね‥?」

 

コップの中に余ってたジュースを飲みつつ体育座りしながら長々と喋っちゃったけど‥二人は私の話しを真剣に聞いてくれてるみたい。こんな下らない内容なのに、お酒飲んで楽しんでるところ盛り下げちゃって悪いことしたなぁ‥

でも友達とかに相談出来る内容でもないし、アルフが人間じゃないって知ってる二人の方が一から説明しなくてもいいから相談する相手としては手っ取り早く済むもん。それに、お兄ちゃんには聞かれたくないから今がチャンスかなって。

すると桜井さんが先に口を開いてくれた。

 

「あんまそんな風に見えないけどね、化物さん?でもそんなに嫉妬心というか独占欲が強いんなら自分の好きな人が元彼庇うと嫌に決まってるよな〜。フツーの人間の俺らでさえ嫌な気持ちになるとは思うし?そりゃ流せる人だっているかもだけど、前の男庇う彼女見たらフツーは内心“なんだコイツ”とは‥俺もなる気がする。だから化物さんの気持ちは分かるかなー?」

「だよね‥。私も元彼のことはちゃんと好きって気持ちはあったのに、アルフに対してはなんかよくまだ分からなくて言ったことないから、そういうのも嫌なんだと思う‥」

「えっ!?好きって言ったことないの!?そしたら化物さんも面白くないってそれは流石に!」

高見沢さんがめちゃくちゃビックリして大声で聞いてくる。

うぐ‥っ。

「だって元彼には好きって感情あったんでしょ!?それなのに今付き合ってる化物さんにそれ言ってあげないとか可哀想だって!‥って思っちゃうのは俺だけ?」

「いや、俺も可哀想だと思った。でも本人がそれに気づいてないんなら強く言っても幸華ちゃんが悩んで気に病むだけじゃん?まぁ、なんだかんだプロポーズされてるうえに結婚のことも考えてるから幸華ちゃんも化物さんに対してはいい感情しか持ってないんでしょ?じゃなきゃこんないっつも一緒に居ないだろーし、あんま気にしなくてもいいんじゃない?」

「それだとテキトーすぎねーか?幸華ちゃんは気にしてるからこう言ってる訳でよ‥。まぁ、自分に置き換えて考えてみると彼女にもしこう言われたら結構ショックだと思うもんな〜。“いや、じゃあなんで俺と付き合ったん?”ってならない桜井は?」

「なるとは‥思う。好きになるまで待ってるよ、なんて言えるほど出来た人間じゃねーからなぁ」

「そう考えると化物さんってすげーよな〜。ま、人間じゃないから俺らとは違うんかねー?」

あー‥耳が痛いなぁ。

フツーはこういう反応だよねぇ‥当たり前だよねぇ。はぁ‥

 

「分かってるの、アルフは悪くないって。私がこんなんだからアイツをおかしくさせちゃってるのなんて分かってるもんっ。‥私がこんな風だからアイツの性癖も歪めちゃったみたいだから変に責任を感じちゃって‥ね」

「何やったの幸華ちゃん‥」

「えー?不安とはいえ私がアイツの元に戻ってくるってほぼ分かりきってるからアルフは私が他の男に寝取られかけても逆に興奮してるみたい」

「あ、あぁ‥ソレか。この前なんか話してたやつね。レベル高すぎて俺らにはついてけんやつな」

「お互い様なとこあるよね」

「そーお?なんかそれ聞いてちょっとは安心したかも」

「君たちお似合いだと思うよ」

「うんうん。化物さんが幸華ちゃんに愛想尽かさない限りは大丈夫な気がするぅ」

「そういうもん?」

「気楽に考えてもいいんじゃない?ヤケになるほど幸華ちゃんのこと好きって意味だよきっと!それに俺らも今日誘われて嬉しかったし楽しいからね」

「あの人超絶一途なんでしょー?大丈夫だって、幸華ちゃんだって化物さんが離れていった時に必死になって捜し回ってたじゃん!化物さんの性格分かっててこれから先一緒に生きていきたいって思ったからそうしたんでしょ?あの人は分かってると思うよ、きっと。俺らなんかよりずっと長く生きてきて沢山の経験してそうだから、‥だから化物さんは幸華ちゃんに対して怒ってる訳じゃないし、楽しいことして発散させたかっただけじゃない?」

「そっか‥。そういえば私、アイツに怒られてはないや。んー、なんか二人ともごめんね、こんな話し聞いてくれて。お兄ちゃんがいると中々こういうこと話せないしさぁ、友達にも相談出来ないじゃん?だからこれからも多分二人に相談するかもしれないからよろしくねー?」

「えっ?うん、まぁそれはいいんだけど‥」

「なに?」

一息置いて高見沢さんがボソッと固い表情をしながら尋ねてくる。

 

「さっきからずっと気になってたんだけどさぁ〜‥、化物さんとヤる時って‥‥やっぱ俺の顔なの‥‥?」

「‥‥え?」

すると桜井さんが「もしかして俺ら全員‥?」なんて聞いてくるけど‥

あ、そうだ‥コピーのこと‥。重要なこと忘れてたぁッ!!

 

「いや、その!へ、変なこと聞いてこないでよぉッ!」

「ご、ごめん!」

「だって化物さんいっつも大体俺の顔だもん!!」

「っ〜〜‥!!」

ボンッと顔を真っ赤にさせている私を見て二人はなんとなく察しがついてしまっているみたい。でも言いたくなかったから顔の下半分を手で覆い隠しながらフイッとそっぽ向いちゃった。それが益々真実味を見せてるだけとしか言わせない行動なのにね。

否定もしない私の態度で高見沢さんも桜井さんも酔いとはまた違う赤面を見せているのがよく分かる。

わ、私のバカぁーーー‥!!

でもフォローのつもりなのか、桜井さんが「好きな芸能人とかの顔でスるのも楽しそうだもんねぇ‥!!」なんて必死になって訳分からないこと言ってきた。けど、ソレちょっといいかも‥?なんて内心思ってしまった私も終わってるか?

 

私のせいで気まづくなっちゃったけれど、二人も顔を赤くしながら変な汗をかいて必死にテレビを観てる風を装ってた。

うーー‥!高見沢さんにも桜井さんにも申し訳なさすぎるぅ〜‥!!

 

「ご、ごめんなさい‥ホント、私にはいつものこと過ぎて全く頭になかった‥」

「お、俺らも男だから普段はこういう話はヘーキなんだけどね‥。でも坂崎の妹だし‥さっきの幸華ちゃんの話し聞いてたら‥そりゃ‥」

「お願いだから想像しないでぇえ!」

「もちろん極力しないようにしてるよ‥!?ま、まぁ女子のそういう話しって結構酷い内容多いし、俺らも覚悟はしてたからいいんだけどさ‥!」

「でもやっぱ‥フツーの相談内容じゃないから‥最初言われた時内心どーしようとは思ってた‥かな〜?」

「うぅう‥ッ!ごめんなさーーい‥!!」

 

死ぬほど恥ずかしかったのは言うまでもない。

でももう遅いし、もし相談するならこの二人でいいや‥と投げやりになってる自分もいた。

 

。。。

 

「‥なんかやけに向こうが騒がしいッスね」

「‥ですねぇ」

化物さんに誘われてテラスの方で二人して飲んでる時に、部屋の中から聞こえてくる三人の声がやけに騒がしい。幸華もとっくに風呂から出てきて桜井と高見沢と喋ってたのか。

まー、なんで化物さんに誘われて二人で飲んでるのかって言われたら幸華のことでちょっと色々話したいことがあるってんで話しを聞いてる最中だったんだけどね〜。化物さんは化物さんで考え事?悩み事?があるみたい。だから今日俺たちは呼ばれたんだって。

俺としては身内であるアイツが幸せになってくれるんなら全然それでいいんだけどさ。

 

「化物さんが言うように幸華は素直じゃないからね〜。貴方を苦しい思いをさせてるみたいでなんか申し訳ないっスよ‥はぁ」

「いえ、今回は私が自分の気持ちを抑えきれなかったことが原因なので。ダメですねぇ、男とはいえ高校生の子供相手にこんなにもイライラして嫉妬心剥き出しにしていたら。我ながら情けないですよ」

「まぁ‥さっき化物さんが自分で言ってたように、嫉妬深い性格ならそう思うのも仕方ないんじゃない?それで幸華を身体的に傷つけたって訳でもないし、俺らと飲んでストレス発散させる選択なら俺は正解だと思うんスけどねー?」

「ありがとうございます、お兄様。そう言って下さり心が救われます。私がもっと精神的に大人にならなければいけないのですが、中々そう簡単に性格は変えられませんからねぇ」

「んーん!アイツを大切にしてやってるのは俺もこの目でしっかり見て知ってるし、ぜーんぜん気にしなくていいっすよ〜!今回は勝手にアイツが自爆してるだけっぽいし、化物さんが思い詰めることないと思うんだけど?」

「あはは。お兄様は本当に幸華さんに対して適当ですね」

「ま、兄妹だからね。そんなもんよ!」

ヘラヘラ笑ってる俺につられて化物さんもいつものあの優しい笑顔で笑ってくれた。この人多分、優しすぎるんだよな。

 

「人間とは素晴らしい生き物ですねっ。だからこそ私は人間が好きなんでしょう。幸華さんのことも、お兄様たちのことも!過去に出会った人々も。好きすぎるあまり気持ちが暴走してしまう私なのに、誰も私のことを責めることもなく認めて貰えるだけで十分幸せですっ。本当に」

「言葉には出さない奴だけど、幸華も貴方のことが心のどっかでは好きだから色々考えてると思うんスよ、きっと。バカだから化物さんのことイラつかせたり勝手なこと言ったりもするけど、離れようなんて考えはしてなさそうだし意外と単純な奴なんで心配すること自体アホらしーっていうか?だもんで化物さんも、自信もっていいと思いますよ!兄貴の俺から言えることなんてこれくらいしかないですしね〜」

「自信、ですか」

「うん。だって人間じゃないし、化物さんが過去に一緒に過ごしてきた人たちとは添い遂げたんでしょ?だから自信もっていいよ!ていうか、俺が化物さんのこと好きだから義兄弟って言ってもいいのかな?になれるんだったら全然歓迎だしね〜!つーか俺が女なら化物さんに愛されてーよぉ」

「フフっ、とても嬉しいこと言ってくれますねぇお兄様!ですが、私は思ったよりも面倒くさい化物なので色んなことが大変だと思いますよ?」

「そーかなー?幸華見てたらクッソ楽しそうで幸せそうに見えるんだけどな〜」

「そうだといいんですけどねぇ」

「‥だいじょーぶだよ。アイツバカだもん」

「ど、同意していいのか困る言葉ですねぇ」

 

困り顔の化物さんだけど、やっぱり俺はこの人のことが好きだ。いや、俺相手に好きと言われてもそんな嬉しくないだろうし、どっちかと言えば幸華に言われたいセリフなのに‥

ごめんねー化物さん。

そろそろ中に入りましょうか、と声を掛けてくれたから俺も化物さんも中に入って三人がいるところへと戻れば、なんか変な空気流れてるっぽいこの感じ。なんだ?まぁいいけどさ。

 

「おい、幸華〜」

「な、なに」

「お前が化物さんに好きって言わねーから兄として先に化物さんに好きって伝えといたぞ」

「は、はぁっ!?急になにバカ!」

「俺が化物さん寝取っちゃおうかな〜?大切にしてくれそーだしぃ?ねぇ、化物さん?」

「えっ?あ、はい」

「ちょっ、アルフぅ!」

「なんですか?」

「なんですか?じゃなくてさぁ!」

「何コレ、兄妹で化物さん取り合う泥沼?」

「じゃあ俺も混ぜて」

「桜井さんもなに言ってんの‥!!」

「だって大切にしてくれそーじゃん?」

「んじゃあ俺も〜!」

「高見沢さんまで‥!」

「分かりました、全員まとめて愛して養ってあげます‪‪❤︎‬」

「ヒューッ!さっすが化物さん、男前ぇ!」

「そしたら俺就職しなくて済む〜!」

「ぜってー毎日ダラッダラ生活になりそう」

「あ、あのねぇ‥!」

「‪‪❤︎‬」

 

お兄ちゃんたちがジョーダン言ってくれたお陰でアルフもなんかちょっと楽しそうっていうか、さっきよりかは顔の表情が和らいでいるようにも見えた。あ、だいぶ機嫌戻ってきたみたい。

お兄ちゃんがなんかまたテラスにいる時言ったのかなぁ。気になるけど聞いても恥ずかしい思いするだけだしやめとこ。

でも‥やっとアルフの笑顔が見れた。

それが分かっただけでもホッとしたし、お兄ちゃんにはちょっぴり感謝してる‥かも?

 

 

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