人外キャラ話2

そろそろアイスが美味しい季節。でも年がら年中アイス食ってます、アイツ大好きです

英孝ちゃんがやっとバイオ1クリアしてくれた!最高で6.5万人が観ててすげーな!って思った。次はヴィレッジやってくれるから楽しみー!わっふー⸜(๑⃙⃘’ᵕ’๑⃙⃘)⸝⋆︎*

 

人外ばかりなお話2

 

国王「‥あれっ?」

タロウ「ねぇ、サカザキさんは?サカザキさんはどうなったの??」

タダ「アレは本当にサカザキさんなの‥?」

悪サカ「えぇーっと‥」

国王「どうしたの、サカザキもタナセも?それにこの子たちは?」

悪タナ「どうやら大妖怪のサカザキ様がご乱心でして、手が付けられない状態になってしまっているのでセリ様の命(めい)で子供たちをここへ避難させたのです」

国王「大妖怪のサカザキがっ?どうしちゃったんだろう」

悪サカ「それが分からねーんだよ。暴走状態なアイツがこの子らを返せと言ってるが渡せるはずもないからここへ匿うことにしたんだ。さっきの俺らと同じように、アイツの妖気につられて他の人外の俺らも一斉に集まって今どーにかしてるところだと思う」

国王「そっか‥。タロウくん、タダスケくんだったよね?」

タロウ「うん‥」

タダ「そうだよ」

国王「君らのとこのサカザキが今大変なのはもう分かってるよね?ちょっとの間会えなくなってしまうかもしれないけど、みんながサカザキのことを元に戻してくれるはずだからそれまでここで待っていよっか?」

タダ「本当にサカザキさん元に戻る‥?」

国王「うん、大丈夫!みんなとーっても強いヒトたちばかりだもん!だから落ち着くまでここに居ようね」

タロウ「うん‥分かった」

国王「あ、そうだ!このサクラのお城を案内してあげるよ!西洋の世界に入るのは初めてでしょう?そっちの世界観とは全く別だから楽しいと思うよ!ね?」

タダ「ここ、お城なの?」

タロウ「なんかキラキラしてる‥」

国王「凄いでしょ?」

タロウ「うん!」

国王「じゃあ、行こっか!」

タダ「はーい!」

悪サカ「少しは元気取り戻せたらいいんだけどなぁ‥」

悪タナ「サカザキ様はどうされますか?皆様のとこへお戻りに?」

悪サカ「そーだな、セリ様を危険な目に遭わせたくねーし俺は一旦戻るよ。タナセはトシヒコと子供たちをよろしく頼んだぞ!」

悪タナ「はい!」

 

。。。

 

「子供たちを返せぇええッ!!」

 

バッとこっちまで飛びかかってこようとしているサカザキだったが、タカミザワが慌てて自分の右目に垂れてる前髪をかき上げたかと思えば、普段はない右目がそこにはもう既に現れている。その右目の力を躊躇することなく使うってことは、タカミザワ自身それなりに焦っているということだろう。

タカミザワの右目に魅入られてしまえば、サカザキの体はピタッとその場で立ち止まるしかない。しかしいつもと違い、サカザキの体は僅かにだがグググッ‥と動きが見られる。お、おいどーすんだよ‥。タカミザワのこの力は相手の動きを押さえつけて、尚且つ体中を蝕む痛みが走っているはずなのに‥今のサカザキには効いてない?

えっ?となっている俺とタカミザワだったが、最強のサカザキも相手の動きを止める技を持っている為タカミザワに加勢をする為に右手をサカザキに向けるもあまり変わらない。

 

「おい、マジかよ。俺のこの技すらも破る勢いとかどーなってんだ今のアイツ。こっち向かって来ようとしてるじゃねーか」

「分からぬ。いつもなら私のこの右目の力だけで大抵の奴らは動きも止まるというのに‥」

「アイツの力の限界まで引き出されてるという訳か‥。おい、バケモノ。お前も影で相手の動きを止められるんだろう?」

「え?は、はい」

「加勢しろ!」

「分かりましたっ」

最近新しく生まれてきたばかりの化物。ここにいる大半の奴らはコイツを目にするのは初めてだが‥。最強サカザキに命令され、少し戸惑ってはいるものの化物は自らの影を操ってサカザキを取り押さえてくれた。

タカミザワの力と最強サカザキの力が合わさるだけでも凄まじいというのに、そこに加えて化物の影までもが加わると流石にサカザキの動きも鈍くなってはきている。しかし、完全に動きが止まった訳ではない。なんだよアイツ、こんなにも力の強い奴ら相手に抗えるとかどーなってんだ。

隣に立っている智天使も驚きを隠せていないようで「このままではあのサカザキの体が壊れてしまうぞ‥!」と心配の声をあげる。

 

「で、でも‥」

「大妖怪の私の力だけでも相当堪えるはずなのに、それ以上の力を加えたら奴の体が持たぬぞ!無理やり体を動かし続けているせいで奴はうボロボロではないか!」

言われてみれば‥

智天使の言う通り、今のサカザキはどれだけの力で抵抗されようともそれに抗うかのようにズリズリと足を一歩ずつ踏み出してくるし、サンニンもの強い力が与えられているせいで所々ビチッと腕や脚やらが切れてしまい血を流している状態だ。だけど痛みを感じないのか、サカザキは怪我のことなど微塵も気にしていない様子だ。

このままだとサカザキが‥っ。

 

「タカミザワ!一旦止めろ!」

「バカを言うな!このままサカザキを離せばここにいる皆が危ないのだぞ!?」

「けど‥!サカザキの体がこのままじゃ壊れちまう!」

「アイツはこの程度で死ぬ妖怪ではない!」

「それでもこのままお前らの力でずっと押さえつけていたらいつか死んじまうかもしれないんだぞ!?それより早くサカザキが元に戻る方法を探さねーと!」

「っ‥」

口論している俺とタカミザワを見やっては小さくため息をついていた最強のサカザキが、「どーする?やめるのか?」と尋ねてくるもタカミザワは答えを出せないでいる。同じく影で取り押さえてくれている化物も何も言いはしてこないが、こちらを伺っている様子だった。

しかし、こんな風にほんの僅か油断した隙がいけなかったのかもしれない。

サカザキが獣が雄叫びをあげるかのような大声というか、咆哮をあげると同時にサンニンの力を思い切り振りほどいてはアイツを自由にさせてしまったらしい。

 

「なっ‥!」

「私の影が!」

「この俺の力を振り払うだとっ?なんつー馬鹿力だよ!」

驚いているサンニンをしりめに、智天使がこちらへ向かって来ようとするサカザキから俺たちを守る為に炎の剣で火の壁を作ってくれるも、それすらも突き破ってくるサカザキの怖いもの知らずというか、周りがただ見えていないってだけなのか。

バッと火の海から突き抜けてきたサカザキを見て、智天使が「なにっ‥!?」と戸惑いの声をあげている隙に、アイツはタカミザワだけをつけ狙うかのように思いっ切り飛びかかっていく。

 

「子供たちを返せと言ってるんだぁああ!!」

「くっ‥!」

ドガガッ!!と地面を抉りとるかのようなサカザキの爪攻撃を瞬時に避けるタカミザワ。それからはタカミザワだけを追いかけ回すだけになっていった。

俺の隣には仲間の妖怪たちがやって来て「どーする!?」と尋ねてくるけど、俺たちがどーのこーの出来る奴らだと思うか?

 

「今のお前なんかにあの子たちを渡せるかこのバカ者!!」

「うるせぇんだよ!!」

「相変わらずお前は出来損ないだな!見ていて恥ずかしいにも程がある!」

トンっ‥とタカミザワが一度地に足をつけた時、クルリと体の向きを変えたかと思うと襲いかかってこようとするサカザキ目掛けてタカミザワも立ち向かっていくその光景。

大妖怪二匹がお互いの力をぶつけ合う‥

そう思っていたのに、俺の予想は外れたみたいだ。

 

「タカミザワ‥」

アイツが咄嗟に取った行動といえば、今にも殺しにかかってくる勢いのサカザキの体をガバッと抱きしめていたから。

ちょっと呆気に取られている俺たちだったけど、一番驚いているのはサカザキ本人ではなかろうか。

事実、暴走していたサカザキがタカミザワに抱きしめられた瞬間からは大人しくなっているではないか。素直にタカミザワの腕の中に包み込まれて、ほんの少しだけだが眉間に皺を寄せては「タカミザワ‥」とポツっと彼の名を呟いているのが聞こえた。収まったか‥?

 

「正気に戻れサカザキ!何があったかは知らぬがお前はこんなにも弱い心の持ち主ではなかろう!?‥子供たちも無事だ。だから‥」

「‥‥。」

「お願いだ‥。これ以上私を悲しませないでおくれ‥‥サカ、‥ザキ‥‥」

「‥‥くっ」

なんだ?タカミザワの様子がおかしくないか?

隣にいた天狗も大妖怪二匹を訝しんだ表情で見つめていたいたが、「ん‥?」と天狗が声に出した途端俺以外のここに居る妖怪や人外たちが一瞬にしてザワついた。え?どうした?

すると後ろにいた吸血鬼のタカミザワが鋭い目付きで「血の匂いがする」と言ってくる。

「えっ?血の匂いって‥」

 

まさか!?と思い、あの二匹のいる方へもう一度目を向けるとタカミザワの背中辺りにはサカザキの変化したあとの右手が貫かれているではないか。

ドクンッ‥と鼓動が騒ぐ。

 

 

「あっ‥‥ぁ‥」

「っ‥‥、」

 

俺‥何やってんだ‥?

タカミザワのこと傷つけて‥俺は‥

 

タカミザワに抱きしめられた時、一瞬だけ正気に戻った自分がいたのは自覚していたけれど、また心が抑えつけられなくて、俺は‥俺は‥‥

 

ズル‥っと下に力なく落ちていくタカミザワ。

俺の目を捉えた時、凄く悲しそうな目をしているのに気づいてしまった。

俺の暴走を止めようと、最終的には力で抑えつけるではなくタカミザワ自身で受け止めようとしてくれたのに‥なんで俺はタカミザワを傷つけてしまった‥?

 

「くっ、そぉ‥!またコレかよ‥!」

理性が‥また失われていくこの感覚はなんなんだ‥!!

あの鏡妖怪の奴‥アイツの鏡のせいだ‥!早く照魔鏡をなんとかしないと‥このままだともっと多くの者たちを傷つけちまう‥!

目の前のタカミザワとの出来事でほんの少しだけ頭の中は正気に戻ったかと思えば、再び心の奥底から無限とも言っていいほどに湧き上がってくる自分の底知れない力。この力を制御出来ない‥!そりゃタカミザワにも怒られる訳だ‥

 

そんなタカミザワは俺の足元で倒れて動かなくなってしまったが、これ以上ここにいたらみんなが危ない‥!

自分でも知らないうちに変化していた震える右手を押さえ、下にいるタカミザワに「ごめん‥っ」とだけ謝れば俺はこの場から離れることを優先してしまった。

取り返しがつかねぇ‥!

 

 

「お、おいサカザキッ!」

 

暴走する力がなくなったのか、サカザキはこの場から急いで逃げ出したようにも見えた。

しかしタカミザワの奴が‥!

慌てて倒れているタカミザワのとこまで駆け寄ってみるも、丁度腹部から背中にかけての傷がとんでもない事になっている。流れ出る血は止まらず、気を失いかけている本人はこんな状態になりながらも「サ、カザ‥キ‥」とアイツの名を呟き、心配しているようだ。これが親の心というものなのか‥

 

「聞こえるかタカミザワ!しっかりしろ!!」

「タカミザワ様!」

「起きて下さい、タカミザワ様ッ!」

俺の他にも、仲間の妖怪たちが駆け寄ってきては倒れて動けなくなっているタカミザワに対して必死に声がけをしているが‥。ダメだ、今にも意識を手放しそうになっちまってる。

そこに現れたのは魔女で、タカミザワの傷ついている箇所に手をかざすとポワァ‥っと優しい温かい光が発せられた。あ、そうか、魔女は治癒能力を持っていたんだっけ?

「ありがとう‥」

「それは構いませんが‥、傷が中々治りませんわ」

「え‥?」

確かに‥。治癒しているはずなのに、傷があんまり塞がっているようには見えない。
するとこの場に集まってきたみんなの中で、悪魔である俺とタカミザワが意味深な会話をしているのが聞こえてくる。

 

「このタカミー、生きる気力を失ってない?」

「あぁ、俺にもそう見える。だから傷を塞ごうとしても治らないんだ」

「生きる気力を失ってる‥?どうしてっ?」

「そりゃあ、あんな暴走している俺を見ちまえばこうもなるでしょ」

腕組みをしている人狼のサカザキが付け加えた言葉に冷や汗が流れ出る。俺の右腕に取り憑いていた百々目鬼が、ポンッと姿を現しては倒れているタカミザワに駆け寄っては今にも泣きそうな大きな目玉を潤ませていた。

「ダメですわ、傷が治るどころか酷くなっているようにも見えます」

「そんな‥!」

見兼ねた最強のサカザキも魔女に加勢して治癒しようとしてくれたけど、手をかざした数秒で何かを悟ったのか「あぁ、確かにこれはダメだな」と口にする。

 

「このまま意識手放すとこの大妖怪、危険だぞ」

「んな事言われても‥。そうだ、俺たちの世界の池の中に入れよう!そうすれば水の精霊たちが手を貸してくれてタカミザワを少しずつ癒してくれるはずだ!天狗たちも自分たちの世界に戻ってタカミザワを見ててくれ」

「サクライ殿は来ないのですか?」

「俺はサカザキを捜しに行く」

「では私がコヤツをそちらの世界へ運び込んでおこう」

「私も行きますわっ。サカザキも着いてきて」

「はっ」

智天使と魔女と悪魔のサカザキがどうやらタカミザワを俺たちの世界に戻してくれるらしい。それに甘えることにして俺は「猫又!」と呼び込み猫又をここへ来させると、そのまま跨って天狗たちや智天使たちに向かって「タカミザワを頼む」とだけ言い残し、どこかへ消えていったサカザキを追うことにだけ集中した。俺の名を智天使や天狗に呼び止められたけど、今はもうそれどころじゃないんだ。

サカザキ‥お前がここで逃げたらタカミザワをもう一度失う羽目になるぞ!それでいいのか、サカザキ!?

 

「あ、おい!」

「サクライ殿!」

法師のサクライが早々に行ってしまったが、頼まれたのならこの死にかけている大妖怪の私を元の世界へ送り届けるしかない‥か。

大妖怪のとこの日本妖怪たちは私を見つめては「よろしくお願いします‥」と覇気のない声と表情で頼んでくるのだから、なんだか可哀想に思えてきてしまうな。というよりこの私、本来とても強い力を持った大妖怪だというのに、何をそんなにお前の心を蝕む?なぜ生きる力を失いかけておる?

私にも死にたいと思った経験は何度もあるが‥。そうか、私がかつて死にたいとばかり考えていた時期と今のお前はどことなく似ているという訳か。自分のせいでこうなってしまったのではないかと‥お前は自分を責めているのだな?

 

魔女が先程から治癒し続けているところを少し遮り、私はこの大妖怪の自分を両腕で抱えあげてみせた。

‥着物のせいなのか、やたらと重たいな。というよりコイツ、こんな重たい着物を身につけておきながらいつも自由自在に動いているのか?やはり侮れん奴だ。大妖怪と言われてるだけあるな。

 

「魔女、この私を元の世界に戻すまで治癒し続けておいてくれ」

「えぇ、分かりました」

「すまないが日本妖怪の皆、そちらの世界へと案内してくれないか?」

「はい。こちらへどうぞ」

「‥大妖怪、このまま死ぬでないぞ」

 

お前を慕っている者たちを心配させるでない。

 

 

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