殺し屋VS秘密警察

新曲出ますね!タイトルが格好よくて好み!どんな曲なんだろうな?

そして殺VS秘のお話はこれでお終い!今回も楽しかった( ˶ˆ꒳ˆ˵ )

そんで殺桜と秘棚の落書き!と、最近ログホラ2期がU-NEXTに出たからログホラ観ながらミノリ描いてみた!アカツキとミノリどっち派かと言えばミノリ派でーす(´>∀<`)

あとははめフラのメアリ。色塗った!ホントはミノリと同じく落書きで終わろうかと思ったけど、なんだかガッツリ塗りたくて塗っちゃった。笑

線画は落書きのまんまだけど

その背中を追いかけて4

 

朝日がようやく昇りかけた頃..

 

「お前らいい加減にしろよッ!?」

 

僕と吉田は棚瀬さんに地面へと投げつけられ、二人してドシャッと転げる形となってしまった。

結構勢い良く叩きつけられてしまったので、地味に痛い。だけれど、そんな痛みよりももっとコワイものがそこにある。言われなくても分かる通り、その人物とは棚瀬さんだ。

上から僕たちを睨みつけているその視線の方が遥かに痛い。
だけど、その視線はさっき殺し屋たちと戦っていた時の目ではないのがすぐに読み取れた。

 

それは俺たちを心配してくれている瞳だったから。

 

「俺が来なかったらお前ら二人、今頃殺し屋たちに死体すら片付けられてたかもしれないんだぞ!?それ分かってんのか!?」

「す、すみませんでした..」

「ごめんなさい..」

「だからこの間〝やめろ〟と忠告したはずなのに!全く、お前たちがこれ程までにバカだったとはガッカリだよ!」

「ぅぐ..」

 

そう言われたら何も言い返せません..

盛大に溜め息を漏らしてしまうと、棚瀬さんがキッつい目付きで「自分らのせいだろーが!」と吐き捨ててくる。そうです、はい..僕たちが全て悪いんです..

棚瀬さん、表情も怖いけど口調もガラッと変わってしまってるからホント別人みたいだ。普段は温厚でいつも笑っているのに、今はそんな自分を覆い被せてしまっているみたい。僕ら何やってんだろ..

 

棚瀬さんだって体の痺れとか平気なのだろうか?腕も怪我してしまっているし..。なのに僕と吉田はかすり傷すらついていない。ホントにバカだ..僕たち。

すると吉田が棚瀬さんに反撃していく。

 

「お、俺たちだって早く桜井さんや坂崎さんみたいに強くなりたかったんです!認めて貰いたかったんです!」

「その結果がコレか?」

「うっ..」

「無謀すぎる。俺はともかく、坂さんたちでさえ捕えられない相手なんだぞ?そんな奴らにお前ら二人が敵う訳がない!自分から死ににいくようなもんだぞッ?」

「けど..!少しでも坂崎さんたちに協力出来ればと思ってたんです..!俺らが殺し屋に敵わないのなんて十分承知していますっ!..だから、殺し屋たちを目撃したら坂崎さんたちに連絡しようと思っていました!コレは本当です!」

「..例えそれが本当の事だったとしても、お前たちは今回しくじったんだ。

分かってるだろ?俺と坂さんの信念。もしお前たちがあの時撃たれて刺されて..もし殺されていたら、俺はお前たちを見捨てなくちゃいけない..。自分の今やるべき事を優先してしまう。そりゃもちろんお前たちを助け出すつもりではいたけど..相手が相手なだけに〝もしも〟のことを考えて俺は行動する。ま、ちょっと暴走し過ぎちゃって見苦しいところを見せちゃったかもしれないけどね」

 

ハァ..と小さく溜め息をつく棚瀬さん。

すると、僕と吉田の前に棚瀬さんが屈んだかと思えば棚瀬さんの腕がこちらに伸びてきて、グッと引き込んできては僕たちの頭の後ろへとその腕は回された。

 

そして「間に合って良かった..」と僕たちの耳許で囁く。

そう、ですよね..そりゃ心配されちゃいますよね..

 

「僕らも..棚瀬さんが助けに来てくれてホントに良かったです..。ありがとうございました..」

「棚瀬さん、ありがとうございます..っ」

「ふぅ..。この事は坂さんたちにも言わないでおくから、三人だけの秘密だぞ?」

「はいっ..!」

「すいませんでした..っ」

「うん、もういいよ。ごめんね、キツい言葉使ったり投げ飛ばしちゃったりなんかして」

 

そう言いながら離れていく棚瀬さんの顔は、もういつものあの優しい顔つきに戻っていた。

朝日がキラキラと、温かい棚瀬さんの姿を映し出してくれている。

 

この人は飴と鞭の使い方が上手すぎる..。ちょっとは坂崎さんにも見習って欲しいな、って内心ちょっぴり思っちゃった。

だけど、この人たちは本当に格好いい。無慈悲だ非情だなんて言ったり言われたりもするけれど、坂崎さんと棚瀬さんはいつだって僕たちのことを見ててくれている。見捨てなくちゃいけない、なんて言ってるけどいつも二人は僕たちの命を救い出してくれる。あの時だって..今日だってそうじゃん。

 

こんなにも偉大で尊敬出来る大先輩の傍に居られる僕たちは、どれほどの幸せ者なんだろうか。

 

..僕たちはまだまだ先輩たちの背中には到底追いつけない。

でも、きっといつか追いついてみせる。

 

坂崎さんにも、棚瀬さんにも高見沢さんにも桜井さんにも、全員の背中に..絶対追いついてみせる。

そう心の中で誓ったのは僕だけじゃないはず。隣に居る吉田も、ね。

 

「さて、と!じゃあ帰ろっか!太郎くん、正将くん!」

あ..。名前呼びに戻ってる。

 

。。。

 

本部のいつもの場所に戻ってきてみれば、なぜか坂崎さんたちが全員ここに居る。いつもなら仕事終わればとっくに帰ってるはずなのに、なんで今日に限って残っているんだろう..

 

「たっだいまー!」

「おい棚瀬ぇ!お前ら三人どこほっつき歩いてやがったんだ!?」

「ちょっとした散歩ですよ〜!」

「ちょっとした散歩でなんでお前の右腕がそんな盛大に怪我してんだ!?」

「あはは〜!あんま気にしないで下さいっ!」

 

納得いってない坂崎さんだが、これ以上言ってもムダだと判断したのか棚瀬さんに詰め寄ることはやめたみたい。代わりに僕と吉田の方をギロっと睨んでくる。

ひえっ..

 

だけど、棚瀬さんが怯えきっている僕と吉田を庇うかのように坂崎さんと僕たちの目線を、その背中でさり気なく遮ってくれた。ホッ..

でも棚瀬さん、本当にさっきまでのこと坂崎さんに言うつもりがないのかな..?

 

そんな考え事をしていると、高見沢さんが僕の隣に寄ってきて「正将たちも帰ったはずじゃなかったんか?」なんて尋ねてくる。

あぁ..なんて落ち着く高見沢さんの声なんだろうか。
さっきまで対峙していた殺し屋の高見沢さんとは大違いなほど、この人は僕のことを大事に思ってくれている..僕にとっての〝本当の〟高見沢さんだ。

 

「高見沢さぁん..っ!」

「えっ、あ、おい!?どうしたんだよ急に..!?」

 

安心しきってしまった僕の心が悪いんだけど..どうしても今は高見沢さんに抱きつきたい衝動に駆られてしまっていた。なので遠慮なくその大きな体の中へと飛び込んでいってみせた。

ビックリはしているけれど、高見沢さんは泣いている子供をあやすかのように「どうした?」なんて聞いてきながら僕の頭をぽんぽんと撫でてくれる。

さっき、殺し屋の高見沢さんの腕に拘束されていた時とは真逆のものをこの人は僕に与えてくれた。心から安堵してしまう程の優しさと声色。

 

あぁ..僕、この人とコンビ組めて本当に良かったな。

 

その隣では、吉田も桜井さんと同じことをいつの間にかしているのが見えた。

「大丈夫か、太郎?」

「うん..っ。もう、大丈夫..!」

「..そっか。それなら良かったよ」

「ありがと、桜井さん」

 

ほんの少しだけの時間だったけれど、僕も吉田もそれぞれの先輩の体から離れていけば真ん中に突っ立っていた坂崎さんが、物凄いジト目で僕たちを見ているのに気付くのは数秒後。

その視線に思わずギクッとしたが、なんかこの状況逃げられる気がしない。棚瀬さんも呆れた顔をして「せっかくフォローしたのに」とでも言いたげな表情をしていた。

ご、ごめんなさい..。お仕置は受けます..

 

「..んで?結局のところ、ホントは何があった?火薬くせーし、追っていた犯人かなんかとやり合ったのか?」

「ま、そんなところッスよ。この子たちが勝手に動いちゃったもんで、心配して俺が着いて行ったって感じです」

「ふーん。それじゃあ、吉田と鈴木には罰として腕立て伏せぶっ続け五百回な」

 

げっ..

 

「それで?犯人は捕まえられたんだろうな?」

「..ええ、もちろん。俺から逃げられる奴なんて居ないッスよ!そんなこと坂さんも分かってるでしょ〜?」

「そーだな」

 

棚瀬さん..

ごめんなさい。

 

 

 

「それで?本当のところはマジで何やってたんだ、棚瀬?」

「はーっ!やっぱ坂さんには敵わねぇ!」

 

俺の本来居るべきこの場所で、今は坂さんと二人きりの状況。

椅子に座りながらモニターを一つずつチェックしつつ、手元に置いてあるマシュマロをポイと口の中に放り込む。

 

ごめんね、二人とも。俺実は坂さんにだけはちゃんと伝えるつもりだったんだ。

 

「ま、坂さんも気付いてるとは思うんスけどちょっと殺し屋さんたちとやり合ってましてね〜」

「殺し屋たちとッ?」

「すんませんね..。あの子らに一度注意したんですけど、中々聞いてくれなかったもんで..。殺されてもおかしくない状況だったんですけど、なんとか助け出すことは出来たんでそれでヨシとして下さい」

 

俺が苦笑しながらまたマシュマロをポイと口に入れると、坂さんは「だからか..」と呟いていた。なにそれ、気になるんスけど。

 

「ずっと胸騒ぎがしてたんだよ、朝方まで」

「あ、俺らが殺し屋たちと別れた時間帯だ」

「..それで、お前はアイツらをどうした?」

「えっと..向こうの坂さんは暫く再起不能にはしておきました。あっちの高見沢さんも、多分片腕にヒビくらいは入ってると思いますねぇ。だけど..向こうの桜井さんには負傷させる事が出来ませんでした」

「そう、か。一人でそこまでやるっつー事は、リミッター外れちまったか?」

「そうッスね〜、アイツらのせいで全身痺れて動けなくなった時に向こうの桜井さんが銃向けてきたんで、そこでプツッと、はい!」

「今回は逆に外れた方が良かったのかもな」

「かもしれないっスね〜!」

 

やっぱり坂さんは全てお見通しか。

「あ..。あの子たちに言わんといて下さいよ?俺ら三人の秘密ってことにしてあるんで」

「ったく!変な約束してんじゃねーぞ!」

「仕方ないじゃないっスか〜!あの子らも早く坂さんたちに追いつきたくて、少しでも力になればと思って頑張ってる証拠なんですから!」

「だけど死ぬところだったんだろ!?」

「でも俺が助け出せたから大丈夫」

「….!….くそっ」

 

何か言いたげな様子の坂さんだけど、言葉を飲み込んでしまったみたい。ほらね、君たちこんなに坂さんが心配してくれてるんだよ?とても愛されてる証拠じゃないか。

すると「分かったよ」とぶっきらぼうに了承してくれた坂さん。ほーんとこの人俺だけには弱いな〜!

 

「つーかお前、体は大丈夫なんか?」

「あー..。今はもうヘーキなんですけど、正直戦ってる最中は脚も痛くて痺れてるのに無理やり体動かし続けてたから目は霞んできて危うかったかなー?」

「相変わらず、ムリするとこだけは変わってねーなお前」

「すんませーん!」

「けど..二人を守り抜いてくれてありがとう。最近俺もこっちの仕事に追われて殺し屋たちのことを疎かにしちまっていたからな。..そうだ、アイツら二人にこれからは殺し屋たちの情報を集めさせるか」

「それイイっすね!坂さんが自らあの子たちに頼めば、太郎くんも正将くんもきっと張り切っちゃいますよー!」

「こうしとけば二人で勝手に動くことはないだろ」

「名案ッスね!まぁ、坂さんはここの最高責任者だから中々こっちの仕事から抜け出せないのは分かるんスけど..坂さん、あの四人を見失わないで下さいね」

「..急にどうした」

「いえ、ただふとそう思っただけです」

「そうか」

 

これ以上貴方が遠くへ行ってしまうと、太郎くん正将くんどころか桜井さんや高見沢さんまでもが貴方の背中に追いつけなくなっちゃいますからね..

貴方は本当に凄い人なんですから、貴方がしっかり見ていないと四人をまた失ってしまう羽目になってしまいますよ..坂さん。

今回何年ぶりかに一人で悪を相手に戦っていて、二人を助け出した時にそう感じてしまった。

 

本当なら俺が怪我さえしなけりゃ….

いや、過ぎたことをとやかく言うのは俺と坂さんの主義に反する。やめておこう。過去のことを引きずったって自分の為にならない。

 

あの四人を信じるしかない。坂さんが遠くへ行き過ぎたなら、俺があの四人を導いていかなきゃいけない。やっと桜井さんや高見沢さんも坂さんの信念に理解を示して、この人にもっと褒められたいし近付きたいと思うようになってくれたのに、ここでまた貴方が先へ行き過ぎてしまうともう四人は追いつけなくなってしまう。

俺もここの坂崎班の一員ではあるものの、現場には滅多に出ないうえに普段はここからしか全員を見守っているしかない。はたからしか見れない俺の個人的な意見だけれど、俺はそれを恐れている。

自分がそこの中に居ないからこそ、見えてしまうみんなの焦り。そしてそれが再び怒りに変わらないよう、見張っていなければならい。

 

あぁ..クソっ。俺が焦ってどうする。

 

 

「..悪いな、棚瀬」

「え..?」

「どうやら俺はお前を悩ませてしまってるみたいだな」

「坂さん..」

「俺はアイツらのことは信じてやれねぇ。でも、その実力だけは認めている。もし..もし俺がこの先、四人を見失いそうになった時はお前が俺を叱ってくれ。もう仲間を死に追い込まれないようにする為にもな」

 

その眼差しはリーダーの証し。

誰も失いたくないのは当然のことだ。それは俺も坂さんだって同じ。二度と繰り返さない為に。

 

「頼んだぜ、相棒」なんて言いながら肩をポンと叩いてきた坂さんは、そのままこの部屋から出て行ってしまった。

 

あの四人が見ていたら、また嫉妬されちゃいそうだな〜なんて思っていると、扉の傍から物凄い視線が俺に送られている気がした。

ギクッとなったが、俺はそっちに顔を向けてみせると..ちょーど坂さんに肩をポンとされた場面を見てしまっていたのだろう。あの四人が通り過ぎていった坂さんをしり目に、俺の方へとまた噛み付いてくる。あーもう、面倒くさいなぁ!

てか帰ったんじゃなかったの!?

 

「棚瀬お前また坂崎を誘惑しやがってー..!」

「この坂崎たらし!!」

「いっつも棚瀬さんだけズルい!」

「そうですよ!坂崎さん独占しないで下さいよ!」

「悔しかったら俺みたいになってみろ〜!」

 

なんだとー!?と嫉妬爆発してくる四人。

俺に向かって飛びかかってくるもんだから、慌ててこの部屋から逃げ出してしまえばしつこいくらいに後を追ってくる。

さっき出て行ったばかりの坂さんにまで追いついてしまえば、「坂さーん、逃げた方がイイっすよ〜!」と一言忠告だけして俺は逃げ出す。それに「は?」となっていた坂さんだったけど、後ろから「待てーー!!」と叫びながら追いかけてくる四人を目撃したあとに、あの人も俺と同じくその場から逃げ出した。

 

「マジでなんなんだよアイツら!?」

「俺と坂さんの仲に妬いてるンスよ〜!」

「ハァ!?ったく、毎回毎回気色悪ぃなァ!!」

「くぅおらー!!待てやそこの二人!!」

「追いつけるもんなら追いついてみろー!」

「くっ..そー!」

 

ほら。

俺と坂さんの背中を追いかけてきな。

 

そしていつか追いついてみせてよね、四人とも。

 

 

✁┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

 

なんだか秘密警察の話し書きたいなーって思ったから書いてみました。今回は秘棚秘吉秘鈴メインで!秘坂たちの出番はほぼほぼないですが、こういうのも新鮮!
秘棚の本気モードというか、いつもおちゃらけているから真剣な姿を書きたくて。いやー秘棚好きだな〜笑

そして殺し屋たちは逃げ切りはしましたが、実質初めての敗北!これは悔しいでしょうね〜笑

 

今回も楽しく書けて良かったです( *ˊᵕˋ)✐☡

 

 

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