これでリハビリお話終わり!久しぶりに書けて楽しかったです!飽きずに書けて一安心ε-(´∀`*)ホッ
そしてお話書き終わったら描いてみたかったこの構図!船頭さんと罪人たちの真逆の顔をね!
リハビリお話おわり
「そう悪魔たちが言ってましたんで、罪人たちの見送りはまた明日に延びるそうです」
「分かった。じゃあ、今日もまた見張り番がいるな..」
「坂崎さんは休んでていいですよ。俺たちの誰かで見張りますんで」
「だって昨日もみんなが、」
「いーんですってば!坂崎さんはもう今回休んでてください!」
「なんか悪いな」
いえ、大丈夫ですよーと仲間が口々に笑いながらも呆れている。後輩たちに任せっ放しの先輩か。もうちっと精神強くならねぇとダメだなぁ..
「二十四番さんを殺そうとした奴らは悪魔たちがもう特定してるみたいなんで、あとは全て任せましょう」
「そうだな..」
気持ちのよい風がサアァと俺たちを包み込んでくれるから、一度大きく息を吸い込む。こんなに空気が美味しく感じるのはいつぶりだろうか。
ここで一旦、仲間たちは罪人たちを収容してる施設に行って様子を見てくると告げれば、残りは俺と二人の罪人だけになってしまった。俺たち三人は今あの場所に近づいちゃいけないもんな。
暫く三人でふらふらと歩きつつ、高台から海の見える所までやってきてはそこを意味もなく相変わらず歩く俺ら。誰も何も口にしないし、二十四番も七十二番もとても静かで俺の後ろを大人しくついて来るもんだから変な気分になる。
なにから言えばいいんだろう..
「さーてと、これからどーすっかな」
「….、」
「..なにが?」
「この仕事を続けていくうえに必要な心構えのことだよ」
結局、俺は罪人たちを理解出来る頭じゃなかったってことだし。それでもってまさかの七十二番も俺と同じ側。一番ツラい思いをしてるのは、もしかしたら七十二番なのかもしれんな。
「..さっきも言ったが、俺はもう分からなくなっちまってる。こんなことがあって船頭に理解してくれなんて言える立場じゃねぇし、桜井にも悪いって思うけど、俺は今どっち側にいるかなんて答えられない」
「お前は間違ってないさ。誰しもが持つ感情だし、もし仮に七十二番が二十四番のこと見捨てたら俺はそっちの方がお前の人格疑うけどな」
「ま、船頭お前も闇堕ち寸前だったのによく耐え抜いたなぁ」
そうだな。もしあの時、二十四番が死んでいたら俺は完全にそっち側の人間になっていたことだろう。
「桜井、お前は俺と同じにならなくったっていい。こんなことあっても罪人を許せる力があるんなら、それはそれで嬉しいし、お前はムリに変わらなくてもいいから」
「..そう言われてもなぁ。実際俺も奴らに腹たってるのも事実だし、とは言っても復讐するつもりもねぇからな?昔やってたツケが返ってきたとしか思ってねーし、自分の詰めの甘さを感じたよ」
「そうか..。これからは桜井ばっかに負担かけさせちまうかもしれねぇ」
「気にしてねーよっ。俺だって助けてもらった立場なんだ、お前らにとやかく言うつもりは微塵もない」
慰め合いというかなんというか..。今まで散々俺に対して罪人を理解しろと言ってきたとは思えんな。まるで別人というべきか。
すると七十二番が「船頭」と俺を呼んでくるので、歩いていた足を止めて後ろを振り向いてみせた。
「ん?」
「お前がこっち側に来なくて良かったと思ってる。お前はやっぱり人を手に掛けちゃいけねぇ奴なんだ」
「..ありがとう。七十二番もさっき、マモン様たちの前で俺たちを庇ってくれて嬉しかった。手を汚すなら、自分一人だけでいいって言ってくれて..。みんな言えなかったけど、俺ら船頭はお前に感謝しているよ」
「ったりめーだろ。人殺したことねー奴らに殺らせられるかってんだ。また悪魔たちの罠に嵌るだけだよ」
ふんっ、とそっぽ向く七十二番。そんな七十二番を隣で見ていた二十四番も「確かにムリだろうな」と同意していた。
「船頭さんよ、俺は高見沢とは別の道をいくつもりだ。ここに流され着いた奴らのことを少しでも救ってやりたい気持ちは今も変わってない。死にかけたのに自分でもバカだなって思うけど..それでも俺はこの信念を曲げるつもりはねぇ」
「..それでいいさ」
「まぁ、高見沢がこんなんになっちまったのは俺のせいだし..。だから、俺もムリに罪人たちを理解しろなんて言わない。そりゃもちろん理解してくれようとする姿勢があればそれはそれで有難いことだけどさ」
「なるべく頑張るよ。罪人たちも全員が全員悪い奴らばっかじゃないのも知ってるしね」
こんな真面目に二十四番と七十二番と三人で話し合ったことってあったっけ。いや、なかった気がするぞ..
今までコイツらと向き合ってきたつもりだったが、なんかまだまだ分からないことって沢山あるんだなと思い知らされた。まさか俺もこんなことになるなんて考えてもみなかった事態だったし。
この七十二番の変わりよう。一昨日の自分が見たら、バカにしそうなほどビックリするんだろうな。
だって、コイツのこんな穏やかな目つきなんてほとんど見たことがないんだもん。そりゃ俺以外の誰しもが驚いて当然だ。二十四番だって未だに信じられないって感じだろうし。
..人ってこんな簡単に変われるんだな。
「とにかく、一応終わったことなんだしあとは悪魔たちに任せよう。なっ?」
「あぁ」
「..あ、そうだ。七十二番お前体調大丈夫なのか?」
「….。」
突然変えた話題に、七十二番は見事口をつぐんでしまった。だが、二十四番も「そうだよ、どっか具合悪いのか?」なんて尋ねていた。
しかし七十二番は「ちょっとクラっとするだけだっつーの」とだけ返してしまえば、機嫌悪そうに顔を逸らしてしまうだけ。というより、この体調不良って俺だけじゃなかったんだ..
なんつってもあと三年の寿命だもんな。そりゃ体にガタがきて当然か。
「ムリだけはするなよ..?」
「船頭じゃあるめーし、俺は自分で体調管理くらい出来るっつーのぉ」
「ならいいんだけど..」
語尾がまた伸びている口調に戻ってしまった。あんま触れて欲しくなかった話題なんだろうけど、自分がこんな風だから余計に心配してしまうのは当たり前のことだろ?
二十四番に目配せして、「..もし何かあったら頼む」とだけ伝えれば、二十四番も静かに何度か頷いているのが伺えた。
俺たちもあともう少し..か。
死ぬのはコワイ。死んだら自分がその先どうなるかなんて分からないけれど、こんな島で大勢の死を見てきたうえにソイツらがどうなったかを知っているから。
自分はそうなりたくないと思いつつも、悪魔に忠誠誓っちまってる身だから何がどう起こるかなんて分からない。悪魔に仕えている身だけれど..出来れば天国に逝きたい。
「..二人とも、俺の傍にいてくれてありがとう。お前たちがいなければ、こんな経験してなかったはずだし、ずっと罪人を憎んだままだったよ。本当に沢山のことに気付かされっ放しだ、お前たちと生きてからは」
「そりゃどーも。俺たちもちっとは船頭のこと見直したよ。こんな俺なんかの為にさ」
「ほーんと。船頭の色んな一面も見れたし、俺自身もまさかこんな風になっちまうなんて思わなかったしぃ。….ま、経験して良かったってことにしておくよ」
「おめーらも普段からそうやって素直にしてくれればいいのに」
そう俺が軽く嫌味を返すと、二人はあの目つきで「なにぃ??」と声を低くして俺に詰め寄ってこようとしていた。
そうそう、お前らはそのこわ〜い表情してろっつーの。優しい顔なんて似合わねーんだよ。
「ウソうそ!..ホントはすげぇ嬉しかった。こっちこそありがとな、桜井。高見沢」
「..!」
「..っ。また名前で呼ぶ..」
「呼んじゃダメなのか?」
「お前に名前で呼ばれるような仲になった憶えはありませぇ〜ん!」
「はあッ?んだよ、せっかく名前呼びに変えていこうと思ってたのに」
「..気味悪いからやめろ」
「なんだよ桜井までっ!」
「ばっ、名前で軽々しく呼ぶな!!気色悪いわ!!」
「あのなー..!」
「はっ!ぶわぁーか!」
「お前らなぁ..!!」
あのよ、船頭。お前気づいてるか?
今のお前の顔、今までに見たことないくらい、いい顔になってるんだぜ?
..気づくはずない、か。
◈
ただ単に、げーのー人がよくおクスリで捕まるからなんか罪人たちでリハビリお話書いてみよーって思っただけなのに、まさかこんなことになるなんて私が一番ビックリですわ
これが数年ぶりに書いたお話か???
最初妄想してた時とは全く違う展開になっているけど、妄想してるうちにどんどんこんな風になったら予想外で面白いんじゃ?って考えたらこんな風になっておりました
最後の心の声は罪人二人の声でもあるんで、脳内再生する時はどちらでも間違っておりませんよ( *ˊᵕˋ)
とはいえ、久々に書いてて楽しかったです!
今までにない三人の顔を書けたので、新鮮でした!しかもマモン様sideも初めて書きましたし、リハビリにしては頑張りすぎたかな?笑
読んでくださってありがとうございました!
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