桜井がもう良いと言ってくれたが震えが止まらない。
なんとかしたいが自分じゃどうにもならなくてさらに強くしがみつく。桜井は何も言わずにオレが落ち着くのを待っていてくれる。
トクン…トクン……
桜井の胸に顔を埋めれば安心できる心臓の音が聞こえる。その音に合わせて乱れている呼吸を整える。
「もう大丈夫か?」
落ち着くのを見計らって桜井は聞いてきた。
頷けば心配そうな顔になった。
「嘘はつくなよ?」
嘘はついてない。
本当の事を言えば思い出すのは怖い。
だけど怖いと言えばこうして受け止めてくれる腕がある。
だからもう大丈夫。
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