幸桜が再び気を失った後、何とかマモンから薬をもらうことに成功した。そしてなぜかマモンの部屋に連れて来られた。
船頭の家より良いはずって言ってたが俺は悪魔の家に幸桜をひとりにしておけなくてずっと側にいた。
幸桜が倒れてから約二日が経とうとしている。
その間に高見沢が様子を見に来たが変わってくれると言うのは断った。
何もできないが幸桜の側に居て早く目を覚ます事を待ち続けていたかった。
でも、俺の疲れもピークに達したのか眠気が襲ってきた。
幸桜が起きるまでは……と思いながら睡魔には勝てなかった。
「…ありがと……」
微睡んでいる小さな呟きが聞こえた気がした。
……誰?
ふわっと髪を触られた。
以前、一度だけ感じた事のある優しいその手が誰なのか確かめたくて俺は目を開ける。
「桜井、起きたか」
目の前にはちょっと驚いた顔の幸桜が居た。
俺が掴んでいた手はそのままに俺の顔を覗き込んでいた。
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